2008年3月11日 (火)

がん保険

「俺はがん保険に入っているから、がんになっても安心だ」 13年前からがん保険に加入している夫は、いつもそう言ってました。

ところが実際に前立腺がんの診断を受けて治療を開始し、給付を申請したら、夫が加入していたがん保険ではもらえると思っていたものがあれもこれもダメなことが分かったのです。

がんと診断された時にもらえることになっている「がん診断時給付金」は、満額給付は65歳までで、夫は既に2年過ぎていたので、何と給付は半額になっていました。

35日間(放射線照射のみ)の通院治療を受けたので、その分の通院給付金が支払われると思っていましたら、これもダメ!なぜなら通院給付は、手術入院の前後の通院に限られ、放射線照射を受けるだけの治療の通院は対象にされず、給付金はゼロでした。がんの治療は手術が前提なのです。

加入時に説明を受け、なおかつ約款をきちんと読んでいたとしても、実際にがんになってみないと書かれている内容が理解できていないことがよーっく分かりました。

保険会社は、主治医に頼んで何日か入院させてもらったらどうか?とアドバイスをしてくれましたが、「1日、数分間の放射線照射に入院も何だかなあ・・・」と夫は入院せずに通院治療を続けました。

友人のファイナンシャルプランナー、S生命保険会社のKさんのお話によれば、「がん診断時の給付金だけを大きくもらえるようにしておくといいんですよ。僕なんか・・・・・・・・円もらいましたから。」 
Kさんが大腸がんの手術をされたのは4年くらい前だったでしょうか?給付金額を聞いてビックリ!さすがです。Kさん!!

いいこと尽くめのがん保険のテレビコマーシャルが頻繁に流されていますが、よくよく内容を考えて加入した方がよさそうです。

ご希望の方はそっと私にご連絡ください。Kさんにお繋ぎしますョ ♪♪

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2008年3月10日 (月)

医師と患者の治療法の合意

夫の前立腺がんについて書いたブログを読んだ方から電話をいただきました。どちらの方か、お名前は分かりません。でもとてもご心配の様子でした。

その方の夫が前立腺がんの診断を受け、担当医から「腹腔鏡手術をします」と言われ、日程も決まっているそうですが、できれば手術は避けたいと毎日悩んでいて、ご本人はノイローゼ寸前とか。同じ60歳代でも夫よりずっとお若いようです。

通院中の病院は夫と同じですが、担当の医師は違います。夫の場合はK大学病院の前立腺腫瘍専門医の一人で、がんの診断時はもとよりその後の対応についてのインフォームド・コンセントは私たち夫婦が納得できるものでしたが、電話の方の場合は医師が一方的に決め、患者との間で治療法についての合意ができていないのです。

前立腺がんと言うと、ほとんどの人が、「年をとった男性には多いらしいし、進行も遅く手術して取ってしまえば大丈夫なんでしょ?」と軽く言います。日本では3人に1人はがんにかかると分かってはいても、がんと診断された本人にとっては晴天のヘキレキなのに。

日本のがん治療は、まず手術をして、その後放射線やホルモン療法というのが一般的のようですが、放射線医療、緩和ケア専門医の東大病院准教授、中川恵一さんの著書などによれば、今、欧米ではまず手術ではなく、放射線治療が標準的な治療となっているといいます。もちろん、治療法の選択は患者によってがんの進行度やがんの種類、年齢も立場も違うし、ひとくくりにはできません。

昨年も書いたのですが、夫の担当医は夫と私に前立腺がんを告知した後、その後の対応及び治療の選択肢について、
1、このまま何もしない
2、ホルモン療法
3、手術 (開腹or腹腔鏡)
4、放射線治療
の4点とそれぞれの治療後に出るかもしれない副作用、また後遺症についての説明を行い、
「前立腺がんは進行が遅いのですが、80歳を超えているならともかく、ご本人の67歳という年齢を考えると、このまま何も治療をしないという選択はないだろうと思いますし、ホルモン療法はがんを完治させることが難しいので、1と2は積極的には勧められません。3か4のどちらかの選択がいいのではないかと考えます。」と専門医としての見解を話されました。

さらに、「私への質問には何でもお答えします。また今はインターネットや出版物などで情報がたくさん取れます。ご主人の人生ですから最終的にどのような治療法を選ぶかはご主人がお決めになることですが、ぜひご家族も一緒に調べて相談なさってください。」と明るく締めくくったのです。

検査からずっと不安な毎日を過ごしていた私たち夫婦にとって、信頼できる医師に出会えたことは本当に良かったと思います。

娘たちも一緒に本やインターネットなどで情報を得た結果、夫は放射線照射を選択し、35日間の通院による治療を受けました。トモセラピーによる治療がいいのではないかとも考えたのですが、病院が遠いことや治療を受けるまで3ヶ月以上も待たなければならないため、本人はやはり不安で待ちきれなかったというのが実情でした。

夫の場合、急性の副作用は頻尿、膀胱炎、尿漏れ、倦怠感、一時的ですが食欲不振、また常に下半身に違和感のある症状が出ました。照射後も2ヶ月ほどは頻尿、下半身の違和感が続きました。現在は全くありませんが、照射後6ヶ月くらいに直腸からの出血など慢性の副作用が出るかもしれないと放射線担当医から言われているので、その不安は残っています。


夫のPSA検査の数値は、放射線治療が始まった9月14日で7.1でしたが、治療が終了した11月6日で5.78になっていたことが、今年2月の診察日に分かりました。2月の診察日の検査の結果は5月の通院時に知らされますので、いずれも3ヶ月のタイムラグが生じています。

手術の場合は割合早く結果が出るということですが、放射線治療を受けた場合は、照射が終わって6ヶ月後にようやく治療の結果が出てくるのだそうです。5月にはさらに数値が下がっているよう祈る毎日です。

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2007年11月 8日 (木)

がんの放射線治療が終わった・・・

9月14日から始まった夫の前立腺がんの放射線治療が11月6日で終了した。月曜日から金曜日まで毎日、全部で35日間の通院治療だった。

通院はほとんど夫の運転による車で。時々、電車とバスを乗り継いで通った。私もずっと付き添っていたが、3分の2を過ぎた頃からは一緒に行くだけで疲れてきて、私の方が数日休んだ。

この放射線治療によって、前立腺のがんが消えたかどうかはすぐには分からないのだそうだ。
今後のPSA検査の結果を待つことになる。

早期のがんで、がん自体の自覚症状は全くないが、治療による副作用はいろいろと出ている。我慢できないような痛みではないそうだが、常に下半身に違和感があり、大小便の排泄時、また排泄後などには特に痛みを伴う気分の悪さに閉口しているようだ。

家にずーっといると気分が滅入るからと、天気の良い日には気晴らしにウォーキングなどに出掛けている。

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2007年10月 6日 (土)

放射線治療の通院14日

9月14日から始まった夫の前立腺がんの放射線治療は土・日・祝日を除く毎日の通院で、先週金曜日で14日目になった。

リニアックという装置で放射線を分割照射している夫の場合は、おへその下と腰の両脇に十字のしるしを付けられ、当初は約30秒間づつ2回、2グレイの放射線を照射していた。

がんの場所によっては直接身体の表面にしるしを付けるのではなく、患者に合わせた固定具をつくり、その上にしるしをつけるそうだ。脳のがんに照射するために、顔にしるしを付けられ、治療を拒否する患者も過去には少なくなかったそうだ。

35日間連続の通院が予定されている夫の治療中、3連休が3回もあるので温泉に誘ったが断られた。
家族にもしるしを見られるのは抵抗があるのに、温泉なんて!という。外からは見えなくても本人にとってはイヤなものだろう。

夫の日常生活はこれまでと見た目は変わらないが、治療が進むにつれ、頻尿、膀胱炎、一時的だが食欲不振や倦怠感などの副作用が出てきた。通院途中でガソリンスタンドや公園のトイレに駆け込むことも多い。

そのため12日目からは前立腺の隣にある直腸などの臓器に当たらないように照射角度が変えられ、放射線量はこれまでと同じ2グレイだが、四門照射2回から回転照射6回になった。

どのくらいの放射線を何回にかけて照射するかはがんの種類や進行度などに合わせて放射線腫瘍医によって厳密に算出されているが、放射線量は5%変わっても治癒率に差が出るという。

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治療初日、夫が緊張して入って行ったリニアック室の入り口。

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直線加速器(Linear accelerator) 日本ではリニアック、ライナックなどとよばれる装置。台に患者が横たわり、上の丸い装置がコンピューターによって操作される。

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ドアが閉められ、夫の前立腺がんへ放射線照射中のリニアック室。

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夫の治療計画のデータはこのコンピューターに入力され、ここからリニアックへ照射の指令が出る。

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2007年9月14日 (金)

前立腺がん―夫の選択は放射線治療

前立腺がんの疑いで、7月に前立腺生検を受けた夫は、生検後、敗血症の合併症で40度近い熱で数日苦しみ、10日間入院した。

当時の主治医は非常にマレな事例と言ったが、このことを書いた8月1日のブログにコメントを寄せてくださった1000vaさんも、父親が全く同じような状態になっているという。

病院が公表しないだけでこうした状況は結構頻繁に起きているのかもしれない。

インターネットで検索しても敗血症などの合併症については十分な情報が得られずとてももどかしい。


結局、夫は前立腺内の組織を10箇所から採取した生検で、1箇所からがん細胞が検出された。

その後、紹介を得て転院し、さらにCT,MRI,アイソトープなど、いくつかの検査を行った結果、骨や他臓器への転移はなく、前立腺内だけの早期のがんであることが分かった。

前立腺がん腫瘍専門医である主治医は今後の対応について
1、このまま何もしない
2、ホルモン療法
3、手術(2種類)
4、放射線治療
の4つの選択肢を夫と私に伝えた後、
「前立腺がんは進行が遅いが、ご本人の67歳という年齢を考えると、このまま何も治療をしないという選択はないだろうし、ホルモン療法はがんを完治させることが難しいので、1と2は積極的には勧められない。3か4のどちらかの選択がいいのではないかと考えます。」と,手術と放射線治療の副作用や後遺症などについての説明をした。

さらに、「私への質問には何でもお答えしますし、今はインターネットや出版物などでも情報がたくさん取れます。ご主人の人生ですから最終的にどのような治療法を選ぶかははご本人がお決めになることですが、ぜひご家族もご一緒に調べてご相談なさってください。」と締めくくった。


私たちはインターネットでたくさんの情報を得る一方で、がん専門医などが書いた出版物を読みあさった。

これまで日本ではがんの治療と言えば、手術が圧倒的に多かったが、欧米では放射線治療が標準的な治療となっているという。

現在では日本でも体内を輪切り状態に撮影できるCTなどの開発が進み、がんの範囲が特定できるようになって副作用も少なくなり、がんの放射線治療は大きく変わってきたそうだ。しかしまだまだ日本の放射線腫瘍医や医療技術者も他の先進国と比べ、非常に少ないという。

今年4月に施行されたがん対策基本法には、ようやく放射線治療などに関わる医師や医療関係者の育成を図ることが明記されたが、日本のがん対策は世界のレベルに遅れをとっているようだ。


治療法の選択は人によって症状も年齢も立場も違うし、ひとくくりにはできない。

夫は「手術を受けて後遺症で尿を垂れ流すようになるかもしれないし、おむつをしたり、抗がん剤でボロボロになってまで生きたくない。」と言い、いろいろ悩んだ末、放射線治療を受けることを選んだ。
もちろんこの治療法でも直腸からの出血や膀胱炎、頻尿など、急性、慢性の副作用の不安はある。

夫はセカンドオピニオンを求めるため、前立腺腫瘍医である主治医から放射線腫瘍医への紹介を受けた。

患者自身の意思を尊重する医師に出会えて本当に良かった。


月曜日から金曜日まで、土・日・祝日を除く7週間、35回の通院が始まった。
初日の今日、夫は午前11時過ぎから30秒の照射を2回受けたという。

終わって病院近くの筑紫樓でふかひれのランチ。
久々の筑紫樓のふかひれに満足。


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2007年8月 1日 (水)

検査だったらどこの病院でも同じ?

血液検査で腫瘍マーカーを検出するPSAの数値が高くなった夫は、内科のかかりつけ医から紹介され、6月15日に阿佐ヶ谷駅近くの総合病院泌尿器科を受診。

担当のM医師の直腸診で、前立腺に硬くなっている部分があり前立腺癌が疑われるので、超音波で前立腺組織を採取し、癌細胞の有無を確認する前立腺生検を受けるよう勧められた。

7月4日には麻酔が効くかどうかの検査のために通院。

7月10日に泌尿器科S医師の執刀で肛門からの超音波による前立腺組織の採取を10箇所から行った。(とS医師から説明を受けた。)

病室に一泊して特に異常なしとの医師の診断で、翌日の午前中に退院。帰宅後は一日、のんびりと過ごし、夜7時過ぎいつも通り、夕食をとった。

ところが午後9時半頃、突然、夫が「寒い、寒い」と全身をガタガタと震わせ、体をエビのように曲げ、布団にもぐり込んだ。
様子が尋常ではないので、すぐに病院へ電話をして、タクシーを飛ばした。病院に着いてから測った体温は38度9分。

病院の廊下を真っ直ぐには歩けないほどフラフラの状態で、嘔吐も続いた。採尿をと言われて採った尿はまるで赤ワインのようだった。

救急治療室で約1時間余り点滴を受け、明日、改めて受診するように言われ帰宅。

一旦は収まったものの、翌12日朝、また同じような症状が出て、急ぎ再びタクシーで病院へ。

即、入院となり点滴を続けるが40度近い高熱が出たり、引いたり。
12日から18日まで100数十時間、抗生物質の点滴を続けた。7日間、カテーテルによる排尿を続ける。


本人・家族への説明を記したS医師(夫の生検を担当した医師)のプログレスノートによれば、今回の夫の病状について
「今回、前立腺生検によって、前立腺に炎症が発症したもので、菌が前立腺の血管に入り、全身に廻ったことが原因と考えられます。それによって発熱、排尿時の痛みが生じたと思われます。
検査前から抗生剤を投与していますが、検査説明用紙にもあるように、肛門から超音波を入れて検査するので、直腸を消毒しても、便からの大腸菌を完全になくすことは不可能です。(以下、省略)」

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S医師のプログレスノート


医師からは病状の経過説明はあった。そして「発熱後、あのまま家で我慢していたら危なかったですね。」とも言われたが、家で我慢できるような状態ではなかった。

医師は病名については本人にも家族にも言わなかった。

医師としてこれまで経験の無い事例に出会ったのだろうが、そんな危ない状態の患者を500mlの点滴をしただけで、帰宅させてしまっていいのか、医師として無責任すぎないか?夜間の救急医では専門外?


夫の病状への不安と病院への不信が入り混じる気持ちを抱えている時、TさんとIさんから同時に中野区内の泌尿器科専門医のY先生を紹介され、S医師のプログレスノートを持って訪ねた。

Y医師は「ああ、敗血症ですね。生検で前立腺の組織を採るときに菌が血管に入って全身に廻っちゃったんですよ。こんなこと、めったにないですけどねえ。大変な目に合いましたね。」と私が持参したプログレスノートのコピーをした。

K総合病院が出している、生検を受ける際の「患者様へ」という説明書には、前立腺生検の合併症として
①出血 ②感染症 ③排尿・排便時の違和感の3点が書かれている。

特に②の感染症のところには、「検査の際、針を刺す部位を十分に消毒しますが、細菌感染(急性前立腺炎)が起きることがあります。検査後2~3日は発熱の可能性があります。非常にマレですが、敗血症(死亡する可能性のある重篤な全身感染症)が起きることもあります。」と書かれている。

夫は生検後、全部の合併症が出た。

S医師は、「これまで何千の数の生検を行っているが、こんなことは初めてです。」と言った。

7月13日、蒸し暑い日だったが、夫はベッドで病院の羽毛肌掛け布団3枚とスイッチがON になった電気毛布を掛けて寝ていた。この日が一番辛かったようだ。

後にS医師からもらった血液検査のデータを見ると炎症の状態を示す数値は13日と14日がピークになっていた。

S医師に「夫は敗血症になったのですか?」と聞くと、「そうです。」

私「先生、退院した日の深夜、病院へ来たときに症状から敗血症との診断はできなかったのでしょうか?」
S医師、「まあ、無理でしょうね。」


夫は7月19日に退院したが、元の状態に戻るのに思いがけず日数がかかった。


夫のような事例は医療事故ではないのか。

S医師は「ご本人の持っている菌が入ったのです。検査の結果では特定される菌は検出されなかった。」と言う。

Y医師も「まあ誰が悪いと言う訳ではないですから。」と・・・
しかし旧知の医師は「医療事故だよ。」と断言する。

7月10日は夫を含め3人が、午後1時半から続けて生検を受けた。夫は3番目だったが、直腸の消毒は十分慎重にされていたのだろうか。どうしても疑問は消えない。不運で済まされてはたまらない。

7月26日に「10箇所中、1箇所から癌細胞が発見された」と生検の結果が知らされた。

M医師から「今後はMRIやCT等によって、他の臓器への癌の転移の有無などの検査に入りたいので、日程の計画を立てたい」と言われたが、病院を変えて検査をしたいと申し出た。

Y医師からの紹介で他の病院で検査、治療を受けることに決めた。紹介状と生検の結果を持って今日、病院に行く。

検査くらい、総合病院ならどこも同じと考えていたのは甘かったのだろうか?


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