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2006年10月11日 (水)

2006年第3回定例会:2005年度中野区歳入歳出決算賛成討論

2006年10月11日第3回定例会
2005年度中野区歳入歳出決算賛成討論

 ただいま上程されました認定第1号、2005年度中野区一般会計歳入歳出決算に対し、市民自治の立場から賛成討論を致します。

 2005年度は財政再建に向け積極的に行財政改革を進めてきた田中区政1期目の最終年度でした。財政指標から見る区財政の状況では、経常収支比率80.1%となりました。補助金の積極的な活用や職員数の削減など、内部努力もありましたが、景気の回復による特別区交付金が大幅に伸びたことが大きな要因でした。また公債費比率については7.4%と前年よりも0.1ポイント改善され、起債残高は前年度より28億9583万円余り減少したとはいえ、511億円で、土地開発公社の分を含めれば、578億円となります。また財政調整基金、減債基金、義務教育施設整備基金などに計画的に積み立てを行い、約50億9494万円増やし、175億6千万円余りとなりましたが、まだ23区の基金現在高の平均の47%です。景気の変動による財政状況の変化や多額の経費を要する小中学校の改築・改修工事などに対応していくためにも、さらに計画的な基金の積み立てをしていくことが必要です。

 昨年度は新たな基本構想に描かれた将来像を実現するために「新しい中野をつくる10か年計画」が策定されました。また計画の着実な推進のために、2005年度を初年度とする「中野区行政革新5か年プラン」が策定されました。基本構想に示された新しい自治の姿を実現するために、「小さな区役所」を目指し、行政が果たすべき役割として、社会的な支援を必要とする人へのセーフティネットをつくること、基本構想に描かれた地域社会の姿に向けて必要な制度やルールをつくること、社会の公正性が保たれるよう監視や規正を行なうことの3つの基本的な考え方を示し、それらを十分に果たして区民の暮らしを守るとしています。

 まだ考え方が示されて施策展開は緒についたばかりの初年度ではありますが、今後の「小さな区役所」を目指した、中野区の取り組みが積極的に進むことを期待し、この3つの観点から2005年度の区の取り組みについて述べてみたいと思います。

 まず社会的な支援を必要とする人へのセーフティネットをつくることについては、昨年度、子育て基盤の整備として虐待の未然防止に向けた要支援家庭への訪問の実施、また区立幼稚園・保育園・児童館の職員を対象に相談対応能力の向上をはかるための実務研修を行うなど、先駆型子ども家庭支援センターとしての取り組みが始まったことを評価します。これまで待つだけだった区役所がアウトリーチの考え方に基づいた考え方に転換したことで、より地域や子育て家庭の実態の把握が明確になり、地域の人々との新たな関係も生まれてきました。また出産前後の家庭への支援として、助産婦に委託して実施された新産婦・新生児の訪問事業、出産後の家庭を支援する育児支援ヘルパー派遣事業の創設、また私立幼稚園預かり保育推進補助、そしてDV被害者支援の電話相談事業も実施されました。

 また介護保険制度改正を踏まえ、高齢者の健康づくりをすすめるための介護予防事業の実施、地域の高齢者ケア体制を整備するための地域包括ケア推進に向けた準備が行われ、2005年4月にはNPOの運営による認知症高齢者対応のグループホーム「てつあん」が開設されました。また障害者が地域で安心して暮らし続けることができるよう、本町5丁目に知的障害者通所施設、グループホーム建設に向けた誘導、整備が多くの関係者の尽力により実現しました。「ふらっと」と命名され、既に先月から運営が始まり、地域の人々との交流によって、さらに活動が豊かになることが期待されます。

 昨年度、健康福祉都市なかのを実現するための保健福祉総合推進計画2005が策定されましたが、介護保険制度への対応、障害者自立支援体制をつくる取り組みはまだ十分とは言えず、ぜひ今後の充実した施策の展開を要望します。

 2つ目の基本構想に描かれた地域社会の姿に向けて必要な制度やルールをつくることについての取り組みでは、区民の幅広い公益活動をさらに発展させ、豊かな地域社会づくりを目指して、「区民公益活動の推進に関する条例」が制定されました。現在区民公益活動推進協議会が開かれ、基金などの審査も行われ、区民が責任をもって地域社会づくりに向けた活動を進めるための制度として定着することを願っています。

 社会の公正性が保たれるよう監視や規正を行うことについての2005年度の取り組みについてはまだ特になかったと思われますが、先の2つの考え方とあわせ、新たな社会状況の変化に応じた施策を区民の価値観に基づいて進めていくことを要望しておきたいと思います。

 2005年度に実施された事業では、地域のまちづくりにおいて、長い間の地域住民の念願だった、野方駅北口開設に向けた積極的な調整が進められ、実現に向けた大きな意味を持つ取り組みが進みました。また上鷺宮・鷺宮地域と中駅周辺を結ぶ、コミュニティバス「なかのん」の運行が始まり、当初予想された以上の乗各数となっています。中野駅周辺整備については、「中野駅周辺まちづくり計画」として昨年度策定され、環境に配慮したまちとなるよう、ガイドラインに明記し、地区計画にその遵守を盛り込むとの区の考え方が議会で示されました。防災公園を中心としたみどりあふれるまちとなるよう期待しています。また安全・安心のまちづくりに向けた取り組みの中で、木造住宅等の耐震性確保の支援事業もアウトリーチの考え方に基づき、戸別訪問が実施されたことを評価します。

 また子どもたちの教育に関する取り組みでは、より良い教育環境の提供と学校教育の充実を目指して、区立小中学校再編計画が策定されました。計画策定にあたっての多くの区民の議論を踏まえた取り組みを評価します。

 区民・企業・NPOなどの民間活動が、多様に発展してきている現在、「民間でできることは民間に」を原則として、一定のルールのもとで、公共サービスの提供をこうした多様な主体にゆだねていくことが求められています。その意味で、2005年度は指定管理者制度導入、民間委託化が進んだことを評価します。

 また2005年度に地域センターの区民活動センターへの転換に向けた区の考え方も明らかにされましたが、今後、地域において、新たな公共サービスの担い手が活動しやすい環境の整備、区民の知恵や活動エネルギーが最大限生かされるしくみをつくり、公共サービスの質を確保する役割を果たしていただくことを要望し、賛成討論といたします。

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