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2006年1月 1日 (日)

2004年第4回定例会:一般質問と答弁

2004年11月25日第4回定例会
一般質問と答弁

  1. (仮称)自治基本条例について
  2. 都市型防災などへの対応について
  3. 小・中学校の再編計画案について
  4. 自然と共存のまちづくりについて
  5. 指定管理者制度について

○18番(はっとり幸子) 2004年第4回定例会におきまして一般質問をさせていただきます。
 順番を変えまして、最初に(仮称)自治基本条例についてお伺いいたします。
 三位一体改革の決着が大詰めを迎える中、地方分権の確立に向け、権限はもとより財源の委譲を求める全国自治体からのうねりはさらに大きくなっています。
国にお任せだった政治から、これからは自治体が住民の暮らしにより大きく責任を持つ政治へと、大きな転換を図るときが来ています。先進自治体では既に、自治体の自治と自立、自己決定・自己責任を理念に据えた基本構想が策定され、自治の基本を定めた自治基本条例などが制定されています。
 
現在策定中の基本構想・新しい中野をつくる10か年計画と(仮称)中野区自治基本条例は、中野区が地方分権時代の自治体経営を行っていくための必須アイテムです。また、自治体の自立を促していくために、住民の政策決定過程への参加が欠かせない時代となり、(仮称)中野区自治基本条例と(仮称)中野区市民の行う公共・公益活動推進条例を同時に整備することは意味があると思います。いかがお考えでしょうか。
 
これまで自治と参加についての議論は中野区基本構想審議会で行われ、基本構想を描く区民ワークショップでは時間をかけて熱心に議論をしてきました。
当然ながら、仮称中野区自治基本条例に関する審議会では、短期間ではありましたが、毎回予定時間を大幅に超え、審議回数も増やして、真剣な議論が行われました。私も基本構想区民ワークショップや自治基本条例審議会をたびたび傍聴し、大変多くのことを学ぶことができました。
 
今後、自治基本条例制定にあたっては、自治基本条例審議会の議論を踏まえ、答申を尊重した検討が必要だと思います。区はどのようにお考えでしょうか。
 
また、自治基本条例の考え方などについて、区民との意見交換会を開く際には、地方分権を進めるにあたっての条例の必要性、新しい仕組み、言葉の意味などをわかりやすく説明し、区民が共有できるよう工夫が必要だと思います。お考えを伺います。
 
2つ目に、都市型防災への対応について伺います。
 有事立法が相次ぐ中、ことし6月衆参両院において、内容についての議論がほとんどないまま、国民総動員法と揶揄される、戦時中モデルのような、いわゆる国民保護法が成立しました。
総務省消防庁は、地方自治体に対し、法の施行に向けての準備を要請する通知を出し、現在東京都は体制を整備する条例案を来年の第1回定例会に提出すべく準備中とのことです。条例案が通れば、2005年4月以降、都の国民保護計画策定が進められ、2006年には区市町村においての国民保護計画策定、国民保護協議会の設置などが行われることになります。
 
私たちの日常は、確かにテロ・ミサイルなどに脅かされる現実がありますが、一方で、身近なさまざまな犯罪や火事などの生活危機、また地震や台風などの自然災害に加え、現代的危機とも言うべきBSE・新型肺炎などの感染症や、有害食品、公害などの環境危機、そして交通事故、停電や通信・交通不能、危険物、都市型の出水・渇水などの都市災害、さらには地球環境問題にも絶えず脅かされています。
しかし、有事法においては、都市型社会のこうした日常的な厳しい現実を想定していないだけでなく、国の従来の危機管理思想ではとても対応できなくなっています。有事だけで危機管理をとらえるのではなく、危機にもろい都市型社会における危機管理の発想が必要です。
 
地方自治体における国民保護計画の策定が法で規定され、2006年には区も策定することになりますが、区の保護計画は都市型社会の危機管理の観点に立って検討すべきだと思います。
分権改革が進み、自治体の自立が求められる今、条例制定や計画策定などは、国の通達によるお仕着せではなく、国や都を超えた中野区独自の、区民が求める保護計画策定が望まれます。どのようにお考えでしょうか。
 
また、今定例会において、これまで経営改革推進担当と兼務となっていた危機管理担当を総務部へ移動する区の組織の改正案が上程される予定となっています。
今後、区として危機管理室を設置することを考える必要があるのではないでしょうか。

また、そこに配置する、専門的知識・能力のある監理者としての職員は、外部から求めるのではなく、区が養成することなど検討することが必要だと思います。あわせて見解を伺います。
 
災害は想定していることは起きず、想定していないことばかり起きると言われます。
日ごろから区民へのさまざまな情報提供を徹底すること。
常に職員が区民とつき合い、区民と接触する能力を高めること。
町の中に国際条約で規定された危険物、あるいは文化財保護などの場所に標識を立て、区民がそのマークになれ親しみ、自分たちの町の構造についてわかるようにしておくこと。地域防災会のほかにも、市民団体などの活動を生かし、ボランティアを中心に専門性のある市民組織をつくることなども必要です。

街は二、三年でどんどん変わっていきますし、世界の動静も変わります。自分たちで自分たちをどう守っていくのか。これまでの経験に学びながら、絶えず計画の見直しを行い、都市型社会における日常的な地域防災を進めていくことが求められます。区のお考えを伺います。
 
次に、小・中学校の再編計画案について伺います。
 中野区の児童・生徒の人数が減り続け、現在はピーク時の約3分の1となり、8年前から学校の再編が議論されながら、問題は先送りされてきました。今や1学年で1クラスの学校が増え、古い校舎の改築期も迫ってくる中、心配する区民の声を受け、教育委員会はようやく再編計画案を公表しました。
少子化が進む中、これからの子どもたちの教育環境をよくするために、小・中学校の再編は避けて通れない問題です。基本構想検討素材では、再編後の学校跡地を(仮称)総合公共サービスセンターに活用する案等が提案されており、現在、教育委員会は再編計画案の説明と意見交換会を開いています。
 
私の夫や子どもたちの卒業した地域の小学校と中学校両方が、再編計画案の前期に入っていて、中学校は廃校、小学校は名前を変えて統合とのことで、近隣の説明会、意見交換会5カ所に参加しました。
学校によって、再編計画の発表後の対応はそれぞれ違います。区の計画案の資料の中から、自分の学校にかかわる部分をコピーして翌日全校生徒に配った中学校、すぐに生徒の保護者や、日ごろかかわりのある地域の人たちに説明会の案内を届けた中学校、また説明会前日に保護者に言われてようやく動いて、PTAの電話連絡網で知らせた小学校、意見交換会の会場で不安を訴える保護者の質問に答えて、新しい学校が開校する前日まで子どもたちのために教職員は頑張りますと答える学校長、計画案が出ても、廃校になるからといっても他の学校に行かないで、ぜひここへ来てくれることを待っていますと、意見交換の最後にマイクを握り、参加者に訴える学校長など、本当にさまざまです。保護者からは、うわさがひとり歩きし、どうなるのかと不安な声がありました。
 
学校の再編はどの自治体においても大変難しい問題だと思いますが、中野においても次代を担う子どもたちの未来を見据え、よりよい再編をしていくために知恵を集めていくことが、行政や地域の人たちに求められています。
 
そこで2点お伺いいたします。
 今回公表された再編計画案は、来年の夏ごろを目途に案をとり、計画の決定が行われると聞いています。計画決定後、具体的に、どのように計画を進めていくのか、教育委員会のお考えを伺います。
 
2点目、現在行われている説明・意見交換会で出された意見には、どのようなものがあるのでしょうか。主なものを伺いたいと思います。また、それらの意見を今後計画にどのように反映していくのでしょうか。お考えを伺います。
 
保護者の不安は、そのまま子どもたちへの不安へとつながります。ぜひ、今後とも誠実な対応、そしてしっかりとした計画の推進を求めたいと思います。
 
4点目に、自然と共存のまちづくりについて伺います。
 中野区は5年ぶりに緑被率調査を行い、現在の緑被率は16%であることがわかりました。これまでは、92年(平成4年)で12.5%、98年(平成10年)で9.5%でした。中野区の環境基本計画や、みどりの基本計画などに使われているのは、98年(平成10年)の9.5%という割合の数値です。その割合と比べると、6年間で6.5%も増えたことになります。

ところが、調査の方法が今回はこれまでの調査と異なり、調査のために飛ばす飛行機の回数が3回から12回になったこと、より解析能力があがって、これまでの10平方メートルから1平方メートルへと立体的に細かく見られるようになったこと。調査対象が樹木と草地だけでなく、新たに屋上緑地も含まれたことなどによって、過去2回と大きく違うため、データを単純に比較することが難しいと思います。また、調査方法の詳細がわからないため、他の自治体とも数値だけの比較はできません。
 
先日、環境NGOの日本生態系協会で、研究員の方にお話を聞きました。
日本でも、これまでのように全国一律に数値を比較して、管理のしやすい、見栄えのよい樹木や草花を植えて何%増えたとか、みどりなら何でも増やせばいいというみどりの量の議論から、今は自然を取り戻そうと、その土地にもともとあった在来種のみどりを増やすなど、生態系を考え、みどりの質を議論する時代になっているのだと言います。
外来種の芝生などは、管理の問題もあって農薬を多用せざるを得ないなど、環境面から考えると学校の校庭の芝生化も、逆に問題を生じさせてしまうことになりかねず、慎重な対応が必要だと話していました。
 
ことし6月に成立した景観緑三法の衆参両院国土交通委員会の採決にあたって、自然環境の保全や地域在来の植物等の活用による緑化の推進に努めることが附帯決議され、緑化のあり方がこれまでと大きく変わっていくと思われます。
 
近々、区役所の3階に屋上緑化の見本園がつくられます。生態系を考え、在来種による植樹など、ぜひ見本園としてふさわしいものをと考えますが、どのような設計でしょうか、お答えください。
 
また、比較が難しい今回の緑被率調査の結果については、数値をどのようにとらえ、今後、区の環境・みどりにかかわる政策をつくる基礎データとして、どのように活用されるのか、お考えを伺いたいと思います。
この項で、ビオトープをメインに質問を組み立てておりましたが、時間の関係で、またの機会にさせていただきたいと思います。
 
5点目に、指定管理者制度について伺います。
 昨年9月の改正地方自治法の施行によって導入された指定管理者制度は公の施設について、これまでの管理委託制度から管理運営を議会の議決を通して、企業やNPOなどの団体が活動できるように制度を根本から改革したものです。
中野区においても、既にこの制度で企業を含めた団体が区立保育園2園と障がい者施設の管理運営を行っているところです。
 
この夏、佐藤議員とともに、民間に移行された保育園2園の見学をしました。
園には保護者用のご意見箱も置かれ、保護者と管理者、行政の3者による運営協議会も持たれています。ある保護者は、園から「要望があったら、何でも言ってください」と言われ、直営だったときには考えられなかったことだと驚いています。
ただ、基本的にはあくまでも区立ですから、民営化された保育園と違い、管理者は私立のよさを十分出せないというジレンマも抱えているように感じました。
 
現在は制度を導入したばかりで、中野区の場合はこれまで比較的質のいい事業者を指定管理者として選定してきていますし、まだ大きな問題はありません。しかし、今後さらにこの制度への移行を進めていくときに、例えば指定管理者の倒産で事業が継続できなかった場合など、万一の場合を考え、リスク回避の方法を考えておく必要があると思います。

指定管理者とは、民間委託とは異なり、これまでのように委託契約ではなく、指定行為という行政処分となります。指定管理者制度は法で規定されていないことも多いので、区の指定管理者制度を万全なものにしていくために、あらゆる事態を想定し、条例や要綱の改正、協定などによる手だてを考えるなどの検討が必要です。区のお考えをお伺いいたしまして、質問を終わります。
                 
○区長(田中大輔) はっとり議員の質問にお考えをします。
 (仮称)中野区自治基本条例については、基本構想の描く将来像を実現するにあたって、区民が自治の主役となるよう、中野区のめざす自治の姿を明らかにし、自治体として責任ある行政運営の実施や、区民の参加の権利の保障を規定するものとして考えているところです。また(仮称)中野区市民の行う公共・公益活動推進条例、これについては、基本構想の描く、さまざまな担い手によって多様なサービスが展開するまちの実現をめざして、市民が行う公共公益活動が推進されるよう、NPOなど市民団体や区の役割、その推進方法などを規定するものとしていきたいと考えています。
この2つの条例については、基本構想を描く区民ワークショップでありますとか、中野区基本構想審議会の中で提案されたことを含めて検討を始めてきたところです。中野区の将来像を明確にする基本構想と、その具体化を図る大きな仕組みである、この2つの条例をあわせて制定することによって、区の方向性を明確にすることができるというふうに考えております。
 
自治基本条例の条例案づくりにあたっては、審議会における議論や答申を十分に尊重し、また議会や区民の皆さんからいただいた御意見を踏まえて、成案としていきたいというふうに考えているところです。
いずれにいたしましても、区民の皆さんにとってわかりやすい、そうした内容とそうした御説明が必要だというふうに考えているところです。答申の内容の趣旨を生かして、区民にとってわかりやすい、運用しやすい制度が実現するよう、条例案と必要な規則づくり等の検討を進めていきたい、このように考えております。
 
それから、国民保護計画についてであります。
 武力攻撃等への対処については、国民保護法に基づき、区は、区民の生命、身体及び財産への影響を最小限にとどめるため、国、東京都と適切な役割分担を行い、必要な措置を実施する責務に基づき、国民保護計画の策定を行うものとされています。現在、国において制度の詳細を検討している段階でありまして、区の危機管理体制の中における国民保護計画の位置づけについては、今後、国が出してくる制度の詳細、これを踏まえて十分に検討していきたいというふうに考えております。
 
それから、危機管理室の設置ということであります。
 危機というのは、地震、水害などの自然災害だけでなく、大規模な爆発などの事故、テロ災害など多種多様であります。また、組織運営の中では、常に予期しない事件・事故によって損害が発生する危険性、リスクを持って運営をしているというものであります。このため組織条例の改正を行って、防災を含めた危機管理に統一的に対応する組織の整備を行う予定であります。こうした危機管理の組織や執行体制の整備によって、全庁的な取り組みを進めていくということを考えております。
特に、危機管理室というものの設置を考えているところではありませんが、すべての職員が危機に対する能力を磨くことが必要というふうに考えております。日常的なリスクマネジメント、それから災害などが発生して、その被害が拡大し続けている、そういった場合における危機管理。日常的なリスクマネジメントと、それから危機における危機管理本部、そうした本部体制の設置といったようなことが二つの柱になるというふうに考えておりまして、危機管理本部の事務局となる危機管理の担当を置くということで対応していきたいというふうに考えております。
 
それから、都市型社会における地域防災についてであります。
 地域防災の推進には、自助、共助を中心とした地域力が欠かせないわけであります。地域の中での防災活動などの取り組みは、防災会が中心になるものと考えているところです。 
しかし、事業所でありますとか、ボランティアでありますとか、さまざまな団体の多様な活動ということも当然欠かせないわけでありまして、これらの間の連携や活動の活性化に向けて、区としても支援していきたい、このように考えているところです。
 私からは以上です。
                 
○教育長(沼口昌弘) 学校再編につきまして、計画確定後の進め方でございます。
 
再編計画を決定した以降につきましては、統合対象校について、なるべく早期に、例えば学校やPTA、あるいは地域の方々で構成する(仮称)学校統合委員会を立ち上げまして、校名あるいは新しい学校像など、必要な協議を進めていくほか、必要な改修あるいは改築を行って、最終的には学校の設置条例を改正して、円滑に統合していきたいと、そのように考えてございます。
 
次に、意見交換会で出されている主な意見でございますが、全体的には再編自体に反対する意見は余り多くは聞かれない。
それで例えば統合が実施されるまでの過渡期の問題といたしまして、一層小規模化が進むのではないかという不安から、該当する学校への具体的な支援を求める意見や、あるいは再編の時期を早めるべきではないかという意見が出ております。
また、指定校変更にかかわりまして、これから入学される児童・生徒の保護者を中心に、柔軟に認めてほしいという意見がある一方、在校生の保護者の方々は、教育活動は円滑に行われるように、指定校変更の厳格な運用を求めるべきだという意見も寄せられています。このほかに鉄道や幹線道路を横断する通学区域を設定したところや、通学距離が長くなるところからは、見直しを求める意見も寄せられています。いただきました意見につきましては、今後教育委員会で十分協議いたしまして、できる限り計画に反映してまいりたいと、そのように考えてございます。
               
○都市整備部長(石井正行) 私から緑被率調査について、まずお答えを申し上げたいと思います。
 今回の緑被率調査の結果につきましては、基本構想におきます指標の策定、それから今後の緑化施策の基礎資料ということで活用を図ってまいりたいというふうに、まず考えております。
 それから屋上緑化見本園でございます。見本園の整備では、できるだけ在来種を植えるようにしているというところでございます。

〔区長室長田辺裕子登壇〕
○区長室長(田辺裕子) 指定管理者制度におけます不測の事態等に備えたリスク分担や回避の仕組みについての御質問でございました。
 
指定管理者の事業者選定にあたりましては、指定が複数年に渡るため、事業計画に沿った管理運営を安定して行う経営基盤を有していることも、重要な選定基準として考えてございます。
指定管理者制度導入後は、区は指定管理者に定期的に、料金収入の実績ですとか、施設管理に関する収支状況等を報告させるとともに必要な指示を行っていきます。
また、事業報告書提出時には、指定管理者として引き続き安定的な執行能力を有するかどうかを確認するため、必要に応じて指定管理者本体の財務関係処理を徴するというようなことも考えてございます。
指定管理者に管理を継続させることが適当でないと判断した場合は、指定を取り消し、指定管理者を公募するという場合もございます。その際、こうした不測の事態により、区民サービスの空白期間が生じることを回避するため、協定書等の中で、指定管理者が運営途中で倒産した場合の対応でありますとか、損害賠償など、リスク分担についても規定するよう、区として統一的に対応を図ってまいりたいというふうに考えております。

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