2003年第2回定例会:一般質問と答弁
2003年6月30日第1回定例会
一般質問と答弁
- 区民との協働をすすめるための取り組みについて
(1)NPOへの対応について
(2)補助金の見直しについて
(3)職員の意識変革への取り組みについて - 住民基本台帳ネットワークシステムについて
- その他
(1) SARSについて
(2) セクシュアルハラスメントについて
〕
○18番(はっとり幸子) 2003年第2回定例会におきまして一般質問をいたします。
最初に、住民基本台帳ネットワークシステムについて伺います。
昨年9月11日に区長が住基ネットを切断した後、第3回定例会、第4回定例会、また、今年の第1回定例会において、さまざまな議論がありました。区長の判断根拠をわかりやすくする、審議会にかけるなどの手順を踏む、何かあったら切断すると明記する条例をつくる動きがあるが、区はどう考えているのかなどの質疑がありました。そして、条例をつくるべきという意見が出されていました。
これらの質問を受けて、区は昨年から、個人情報保護条例を中心に改正の検討を始めようとしていると答弁をしていますので、何らかの区の検討はされていると思っておりました。住基ネットの問題に関しましては、各自治体は審議会に諮問したり、市民の意向を調査したり、第三者の意見を聞いたり、市民の意見を聞く手だてをさまざまな形で行っています。
田中区長は、官から民への大転換をスローガンに掲げて区長選挙を戦いましたが、政策形成過程からの徹底した区民参加を図ることも大きな目標の一つでした。
区長は、徹底した情報公開と手ごたえのある区民参加による区政運営を進めることを区民に公約され、区民との対話集会を初め、さまざまな場でそのことを話されています。昨年9月の住基ネット切断に関する議会での質問に対し、次のようにお答えになっています。
「私は、自治の原点は住民参加であると考えています。情報提供、情報公開を徹底すること、そして、意見を交換する場が用意されること、これが参加の前提だと考えています。参加の過程で区政の現状を区民と区が共有し、十分に意見交換を行って合意を練り上げていくこと、これが大切だと考えています。その過程で住民の提案を入れたり、区の考えを変えたりすることは当然あり得るわけであります。参加の結果が反映されることが、私が考えている手ごたえのある参加につながる、そんなふうに考えています」とおっしゃっています。
今定例会に提出される予定の議案の中に、「中野区住民基本台帳ネットワークシステムに係る本人確認情報等の保護に関する条例」があります。個人情報保護にかかわる5法が制定されたとはいえ、まだ解決されない問題も多くある状況の中で、住民基本台帳ネットワークシステムにかかわる区民の個人情報保護について、区長などの責務を定める条例を制定しようと考えている、その責任感と意気込みは評価します。前神山区政では、条例制定は必要なしと明言されていましたから。
しかし、条例案作成に当たって、区長が日ごろから述べておられる区政運営にかかわる区民参加の考え方をどのように反映したのでしょうか。
条例案の上程が予定されている今定例会開会までの過程で、議会への情報提供が十分であったとは言えず、区民に対しても、区長が考えておられるような区民参加の前提である情報提供、情報公開、意見交換の場づくり、そして、区民の参加による結果を施策へ反映させるという大事な手順が忘れられていないでしょうか。この点についてどのようにお考えなのかお尋ねします。
6月27日に区長室長名で各会派に配付された第1回政策会議についての資料に、区が決定した住民基本台帳ネットワークシステム運用の今後の対応についての方針が3点にわたって書かれています。
1点目は、区として独自の措置をとることによって、住基ネットシステムの運用上の個人情報を保護するための環境を整えるとありますが、区独自の措置とは具体的にどのようなものなのでしょうか、伺います。
2点目に、法、区の条例、国の保護措置によって、区民の個人情報の安全性が図られたかどうか総合的に検証し、十分な対策が講じられているかという確認をするとあります。
中野区が5月29日に、6月末日を回答期限として総務大臣にあてて照会した「住民基本台帳ネットワークシステムにおける本人確認情報の保護措置等について」は、きょうがその6月末日に当たりますが、総務省から回答は来たのでしょうかとお尋ねをする予定でしたが、先ほど休憩のときに、担当部長の方から回答の文書をいただきました。その回答は、私も読む時間もなかったので、読んでおりませんけれども、国などの保護措置等への区の懸念が払拭できると確認できるものだったのでしょうか。現段階の区の見解を伺います。
住基ネットワークシステムでは、市民個人の情報の自己決定と自治体の自己決定が保障されていないことが最大の欠陥であり、自己情報のコントロール権確立が大きな課題です。
区長は昨年の第3回定例会で、「自己情報コントロール権については、欠くことのできない基本的人権であるという立場から、今後の住基ネットへの対応を考えていく」とお答えになっています。
自己情報コントロール権について、総務省、東京都の検討はどのように進んでいるのでしょうか。現段階における区の見解と今後の見通しについて伺います。
3点目には、個人情報の安全の確認ができた場合、再接続に当たって、事前に区民や個人情報保護審議会の意見を聞くこととすると書かれています。
住基ネットについては、区民の間で大変関心の高い問題でもありますし、区民の意見の聞き方については、区長の区民参加についての考え方に基づき、例えば対象を無差別で抽出して実施している区政アンケートなどのように、公平性を工夫した手法も必要だと思います。
また、個人情報保護審議会については、単に報告をして委員から意見を聞くということではなく、区長から諮問をし、答申を得るようにすべきだと思います。どのようにお考えでしょうか。
次に、横浜市、杉並区などがとっている「市民選択制」について、区の見解を伺います。
全国的に「市民選択制」と呼ばれる横浜方式への関心が高まる中で、区民から、なぜ中野区がその選択をしないのかという疑問も出ています。
6月4日に杉並区がこの方式を採用するという内容の住基ネット対応方針を発表しました。同じ日に中野区長は、市民選択制についての中野区の見解についてコメントを発表し、法の趣旨から、選択制が法的に可能であるとは考えていないと述べています。首長は法を守らなければならない立場です。
しかし、この簡単なコメントだけでは、区民への説明として不十分だと思います。横浜市や杉並区などが採用している選択制の問題点も含め、中野区がなぜ選択制をとらないのかを区民にわかりやすく説明することが必要だと思いますが、いかがお考えでしょうか。
区民との協働を進めるための取り組みについて伺います。
私が市民活動にかかわる質問を始めたのは9年前の第2回定例会で、議員になって初めての一般質問の一項目でした。そのときからこれまでに、このテーマでの質問は毎年、また、年によっては予算・決算総括質疑も含め複数回行い、区の取り組みを求めてきました。
しかし、区の取り組みは遅々として進まずという状況が続いていると言わざるを得ません。何が問題なのでしょうか。
区は2001年9月から10月にかけて、各課のNPOとの協働事業調査を行い、その結果の報告書を2002年2月に作成しましたが、議会への報告はされていません。この調査はどのような目的で行われ、調査の内容について何にどのように生かされたのでしょうか。
また、区は昨年11月にNPO・自主団体実態調査を行い、ことし2月に報告書としてまとめました。これは議会にも報告され、第1回定例会で質疑が行われています。調査の目的について、区内におけるNPO・自主団体の活動上の諸課題を把握することにより、これら団体の活動を推進するために必要な条件整備や活動支援のあり方を検討する基礎資料とするとしています。この調査によって、区内のNPO・自主団体の活動の現状と課題をどのように把握し、これらの団体への活動支援のあり方についてどのような検討をしているのでしょうか。現在の検討状況を伺います。
4月にNPO・自主団体支援にかかわる所管課が区長室に移動しました。これを機に改めてNPO・自主活動団体と区が協働する意義を明らかにし、区民との協働を進めていくための施策の方向を示すことが必要だと思います。
NPO・自主団体の活動を進めるために、活動のレベルに応じた財政支援も必要だと思います。現在区が実施している市民活動への助成を見直し、ゼロベースからの仕切り、助成対象の選考を開かれたものにすることや、新たな制度をつくることなどが考えられます。
再度提案をいたします。
今回、区は、ITを活用した先駆的、モデル的な取り組みとして、中野区IT活用地域活性化事業を始めましたが、こうした取り組みについても、分野を広げることも必要だと思います。どのようにお考えでしょうか。
また、新しい時代に対応した区民との協働を進めるための職員の意識変革の研修を積極的に行うことが必要と思います。
NPOなどの活動団体と共催、また委託することなども考えられますし、そこからお互いの意識の変革が期待できると思います。
また、職員への意識啓発として昨年区が示した「接客六つの約束」は、一定の成果を見ていると思いますし、さらにレベルアップさせることなど必要な時期に来ているのではないでしょうか。その際、お客様としての区民の視点だけではなく、協働の主体としての区民も視野に入れたものをつくっていくことが重要だと思います。区のお考えを伺って、この項の質問を終わります。
その他で伺います。
1点目に、重症急性呼吸器症候群、新型肺炎、いわゆるSARSについて伺います。
新型肺炎SARSは、昨年11月に中国・広東省で発生し、中国国内だけではなく、世界各地で多くの死者を出しています。WHOが5月14日に感染地域リストから外し、SARSを制圧したはずのトロントで、12日後に再び死者が出たことが報道され、さらに6月24日には、WHOが中国を感染地域リストから抜いたことが報道されましたが、その翌日の新聞に、中国でSARSによる死者が出たことが掲載されています。
カナダでの再発にWHOのSARS対策専門家は、「SARSとそれ以外の肺炎を100%見分けることは難しく、感染症対策が進んでいるカナダでも制圧が困難な感染症であり、潜伏期間中に移動した場合、感染の把握はさらに困難である。いかに早く見つけて隔離するか、課題が多いことも明らかになり、大きな教訓を得た」とテレビのニュースで語っていました。前回のカナダでのSARS制圧が公衆衛生の勝利と見られていただけに、再発したことによる各国の衛生関係者に与えた衝撃は大きなものがあるということです。
日本でも台湾医師の事件がありましたが、国内での発生はありません。なぜ発生しないのか不思議と言われているようです。しかし、現時点でも、国内に無症状感染者がいないとは断言できないと言う医師もいます。
日本では、SARSの可能性があると認められた患者、いわゆるSARS疑い例が出た場合、病院は直ちに保健所に連絡し、保健所では、感染経路や立ち回り場所、接触した人などの追跡調査をするかどうかを判断し、患者の公表については、本人に確認し、都道府県が判断することになっているようです。
WHO基準では、いわゆるSARS疑い例とは、急な発熱とせき、呼吸困難などの症状がある患者のうち、10日以内に流行地域に滞在していた人、また、SARSの疑いのある人と接触をした人としています。
5月26日、国内で初めてのSARS患者発生かという出来事が中野区内の医療機関で発生しました。その医療機関から保健所に連絡があったのが午前9時半ごろだったようですが、私がこのことを知ったのは1時間半後の午前11時でした。
その時点で、保健所以外には、区の関係者にはだれにも知らされていませんでした。疑い例にも当たらない普通の病気であったので、報告の必要はないと判断したからだということです。
結果的には保健所の判断が正しかったのですが、患者が受診に訪れた病院では、保健所が指導した検査などは行わず、すぐに特別装備の救急車を要請し、防護服を着た救急隊員が、設備が整った厳重な感染病室のある病院に搬送しているのです。
中野区の危機管理体制に問題はないのでしょうか。
たまたまその日の夜に行われた中野区医師会と保健所とのSARS打ち合わせ会で、疑い例と判断した場合の対応、SARS疑い例や可能性例の診断基準を満たさない、いわばグレーゾーンの患者への対応など、どのようにしたらいいのか、医師会側から問題提起されたと聞いています。
保健所は2日後の5月28日に打ち合わせ会を開き、問題提起されたSARSの対応についての文書を医師会に配付したということです。
そこで質問いたしますが、SARS疑い例の患者、また、SARS疑い例や可能性例の診断基準を満たさない患者が区内で発生した場合の対応については、どのようにしているのでしょうか。
また、区民のSARSへの対応をどのように周知しているのでしょうか。
SARSはことしの冬に再流行する可能性が高いと言われています。板橋区や世田谷区は、発生した場合の対応マニュアルをつくっても、実際に実施してみないとわからないということで、ラッサー車を使ってSARS患者発症を想定した搬送訓練を行っています。
細かいシナリオ設定をし、シミュレーションをしたそうですが、実施してみると、防護服の着方や、搬送してそれを脱いだ後どうするのかなど、思っていたことと違うことも多く、新しい発見が多かったと、世田谷の職員である医師の方から聞きました。
中野区は、5月26日の事例で何を発見し、今後の対応にどのように生かしていくのか、お考えを伺います。
その他の2点目で、セクシュアルハラスメントについて伺います。
セクシュアルハラスメント--いわゆるセクハラと言われておりますが--にかかわっては、最近、国会議員の辞職、それから、青森県知事の辞職や、参議院事務局で職員11人の処分がありました。裁判なども多くなってきています。
どんな行為がセクハラに当たるのか、線引きが難しく、わかりにくいことも、セクハラが絶えない一因に挙げられると言われます。「飲んでいた」という言いわけが通用しなくなっている現状もあります。
中野区では、ことし4月から、中野区の職員を対象にした第三者機関のセクハラホットラインが設置されました。職員全員にセクハラホットラインカードが配付され、火曜日から金曜日の17時から21時、土曜日は9時から12時の間の対応で、匿名で相談できるということです。
これは事務局の職員の方からちょっとお借りしたんですけれども、セクハラホットラインカードということで、こういうカードが職員全員に配られたそうです。
この裏には、セクハラとは他の者を不快にさせる性的な行動をいいますとして例示が、性的な冗談・からかい、性的関係の強要、自宅等への執拗な電話、不必要に体にさわる、わいせつな文書・図面の配布・掲示、食事・デートへの執拗な誘いなどがセクハラであるというふうに書かれて、例示が挙げられています。
この相談窓口での4月、5月の相談件数はゼロということのようですけれども、職員の話によれば、まだまだこの窓口へ相談するには抵抗感があり、相談しやすい環境をつくっていくことが必要だと話していました。庁内全体で気持ちよく働けるようにするために、相談する側の意識を変えることも大切です。
また実際には、セクハラについての相談は職員のカウンセリングの場などでは出てくるようですし、私も、何人もの女性の職員から管理職のセクハラにかかわる話を聞きます。もちろんこの場の理事者の中にはいらっしゃいませんが、一番問題なのは本人が全く自覚していないことだと職員は困惑しています。
窓口をつくっただけではなく、利用しやすくするための工夫をどのようにお考えでしょうか。お考えを伺って質問を終わります。ありがとうございました。
○区長(田中大輔) はっとり議員からの御質問にお答えをいたします。
私からは、住民基本台帳ネットワークの関連の御質問、その他について答弁をさせていただきます。
まず、住基ネットの条例、今回提案をさせていただいているものですけれども、この条例づくりに向けて、区民、区議会に対してはどのように働きかけを行ったのか、区民の声をどう聞いてきたのかというような御質問でありました。
住基ネットの問題については、住基の発足の時期、また切断を行って以降、さまざまな形で区民の皆さんから声を寄せていただいているところです。区民対話集会、あるいはさまざまな団体、区民の皆さんとのお集まり、そういう中でも、多くの区民の皆さんからさまざまな立場で御意見をいただいてきたところです。そうしたさまざまな、直接お話をお聞きするということ、また、区報やホームページなどで住基の運用、また区の対応についてのお知らせをしながら、御意見をいただくことに努めてきたというところです。
議会に対しましては、主として区民委員会などで、国・都における取り組みでありますとか、区の検討状況などを御報告しながら、御意見を伺ってきたところであります。こうしたさまざまな方面からの御意見を踏まえて、区みずからが住基ネットにかかわる本人確認情報を最大限保護するための手だてを講ずるということで、今回、条例の制定を提案しているというところであります。
政策会議で、区独自の措置をとる、十分な対策が講じられているか確認する、事前に区民や個人情報保護審議会の意見を聞くという方針が決定されたということで、具体的にどういうことかということであります。
基本的に、個人情報保護の5法が成立したという事態を踏まえまして、今回、条例を制定する。区として最大限保護していく仕組みをつくるということでの条例をつくるということであります。
また、国の対応策と、十分な対策が講じられているか確認をするというところでは、国に対して申し入れをしていましたことについての回答を求めているというのが、この政策会議の時点でのお話でありました。
その総務省からの回答についてですけれども、区が昨年の9月に切断をいたしまして、それ以降、さまざま申し入れていた点があるわけであります。そうした区が申し入れてきたこと、要請してきたことに対して、一定の答えが得られているというふうに現時点では考えているわけでありますけれども、そうした内容がどう担保できるのかといったような回答の内容について、さらに詳細の検討を急いでまいりたいと思っております。
それから、自己情報コントロール権に対してどういう検討がされているのか、その状況をということです。
自己情報コントロール権については、幅広く個人情報保護5法の中で定めがされてきているというふうに考えています。
特に行政機関の保有する情報に関しては、「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」という中で一定の定めができているというふうに考えています。自己情報コントロール権に関連いたしまして、自己情報の収集されている情報について開示、訂正、利用停止、あるいは不服申し立てといった規定が設けられているところであります。法施行に向けて各自治体の役割でありますとか、どういった整備をしていくかというようなことについて、引き続き国の方で検討が行われているというふうに認識をしているところであります。
それから、個人情報保護審議会の意見ということについての御質問がありました。個人情報保護審議会について、報告をするということではなくて、諮問をするという形にするべきではないかという御質問でありました。
自治事務でありますけれども、法律に定められた法定の事務、これが住基ネットの事務であります。そういう意味で、住基ネットの事務の施行そのものについては定められているというふうに考えています。個別の状況判断、運用といったことについての行政側の責任を持って行うべき対応の問題でございますので、そうした意味で、その万全を期すということから、個人情報保護審議会の御意見を求めるといったようなことにしているところであります。
それから、いわゆる選択制についてどう思うかという御質問であります。どこの自治体が選択制を実施している、あるいはするというふうに言っているのか、私はよくわからないわけであります。
横浜市の方式については、公式に選択制であるというふうにされているように私は認識をしておりません。総務省が言っておりますように、あくまでも全体としての接続に向けての段階的な措置であるというふうに私としては理解をしているところであります。
住民基本台帳そのものについては、すべての人が登録をされている。そういう中で、個人の権利あるいは義務といったようなことがしっかりと確定をするということで法律ができている仕組みであります。その全員が登録されているという住民基本台帳をネットワークするのが、住民基本台帳ネットワークの仕組みでありますので、一部の人だけ参加をしている、あるいは参加が個人の意思にゆだねられているといったようなことでは、法の趣旨が生かされないというふうに考えておりますし、法的に可能な問題ではないというふうに考えているところであります。
それから、セクシュアルハラスメントについての問題が1点御質問でありました。第三者機関を設置して、気軽に相談ができる条件をつくるという意味で、この4月から運用をしているというところであります。今後とも気軽に相談ができるような、そういった空気ができるよう、改善に努めていきたい、そのように考えております。
私からは以上であります。その他の点につきまして、それぞれ担当の部長の方からお答えをいたします。
○区長室長(金野晃)
私の方からは、区民との協働を進めるための取り組みについて、NPOへの対応、あるいは職員の意識改革といった一連の御質問にお答えいたします。
まず、NPOについて、全体的にどんなような位置付けで考えているのかということでございますが、人々の連携を強め、地域を豊かにしていく力、こうした力として、NPOや自主団体の公共性、公益性のある活動、こういったものは欠かせないと、中野の町を豊かにしていく上で欠かせない力であるというように考えております。特にNPOという形態は、責任を持った事業主体ともなり得るものでございますので、公共的なサービスの供給とNPOの力とを結びつけていくと、大変重要な課題であり、ぜひ必要なことであるというように思っております。
次に、これまでやってきた調査についての御質問がございました。
区の内部の調査、それから、NPO・自主団体の調査と順次やってきたわけでございますが、平成13年度に行いました区の内部の調査では、現に自主団体あるいはNPOとどんなような協力しての事業が行われているのかということ、それから、今後どういう協力の可能性があるかということを、それぞれの部署にヒアリング等行って調査をして、現状と今後の可能性を調べたというものでございます。
また、昨年度行いました調査は、団体を対象にしまして、その団体の抱えている現状ですとか、問題点などをお聞きしたものでございます。その昨年の団体に対する調査の結果ですが、幅広い分野でNPO・自主団体が活動しているということがわかりました。ただ、情報、それから資金面、あるいは人手不足というようなところで、それぞれに問題を抱えているというようなお答えもございました。各団体とも課題を持ちながら活動されているということがわかったというところでございます。
現在、こうしたこれまでの調査をもとに、区の各部署へのヒアリング、あるいは団体へのヒアリングということを順次しておりまして、これからの支援、あるいは協力のあり方という検討をしているところでございます。
区とNPOとが、あるいは自主団体とが協力し合うためには、まず、対等な立場であること、お互いを尊重したルールに基づいて協力し合うということが必要であるというように思っております。したがって、団体等の自主性を損なうことのない支援のあり方ということで検討しております。
次に、補助金等につきましても、現状を見直しして、新たな制度を考えられないかというようなお尋ねでございます。
また、IT分野に関する、IT活用地域活性化事業などとの関連についても御質問がございました。
基本的な考え方といたしましては、自主団体等の運営に対する財政的支援、これは区ではこれまで行ってきていなかったものでございます。今後もその考え方は基本としていきたいというように思っております。NPOや自主団体がさらに自主性を高め、さまざまな活動、特に公共性・公益性のある活動が展開できるような支援のあり方について、先ほど申し上げましたように、検討していくということでございます。
そうした考え方に基づいて、補助金等の支出のあり方、これにつきましても、必要な検討をしていきたいというように思っております。さまざま現在の状況、あるいは新しい制度の考え方、幅広く検討してみたいというように思っております。
次に、職員の意識改革、区民との協働を進める上での意識改革についての御質問がございました。先ほども答えがございましたが、職員研修の中でさまざまな取り組みをしたり、また、管理職を対象にしている経営戦略塾の中で取り組んでおります。職員研修の中では、協働型人材育成研修という位置付けを明確にいたしまして、その中で、NPO理解研修と、こういったことも実施する予定にしてございます。
また、管理職を対象にした経営戦略塾では、来月、NPO研修情報センターの講師を招いて、NPO問題の講演を予定しているところでございます。
また、区民との協働という点では、例えば基本構想の区民のワークショップにおいても、職員PTのメンバー、職員が一緒に話し合いに参加をして、中野区の将来像について議論を重ねているというようなこともしてございます。
こうした取り組みを含め、各職場においても、区民との協働を進めるための意識改革に努めているところでございます。
また、「接客六つの約束」についての御質問がございました。「接客六つの約束」、レベルアップをさせた取り組みにかかる時期ではないかというような御質問でございます。「接客六つの約束」につきましては、顧客の視点で仕事を進める、そのための第一歩として行ったものでございます。
今後、顧客の価値、すなわち区民にとっての価値という視点から、職員の意識改革と組織の体質を改善するための運動を始めることにしてございます。
その運動の中では、統一的なスローガンを決めたり、各職場ごとに主体的に、その職場の特性に合わせた運動に取り組めるようなことをしたいというように考えております。そういった中で、協働の視点についても取り組んでいきたいというように思ってございます。
○保健所長(清水裕幸) 私からは、重症急性呼吸器症候群、新型肺炎SARSについての幾つかの御質問にお答え申し上げます。
まず、中野区のSARS対応としまして、割合早期に、4月10日には健康危機管理対策本部を区長をトップにいただきまして設置いたしました。これまで都合4回対策本部会議を開きまして、さまざまなSARS対策についての施策を講じてきたわけでございます。
そのほか、当然のことながら、国や都からの通知文書の収受にとどまらず、積極的に情報収集に努めておりますし、さまざまな事例を通じて、都の感染症対策課とは常時コンタクトを持っているという状況がございます。
この中で、先ほどの御質問にお答え申し上げますと、まず、委員から御指摘がございましたいわゆる疑い例、3兆候に当てはまる部分につきましては、問診でそれが確認できますと、患者にマスクを着用させて、救急車にて都指定の協力医療機関に移送し、適切な治療、あるいは医療管理下に置くということがございます。
それから、2次感染を予防するために、当該患者の行動をまず調査いたします。これは疫学調査と申しますが、これを通して、まず、居住地区の部屋、あるいは家屋、それから立ち回り先、こういったところの消毒を計画的に行うと。
それから、濃厚接触をしたいわゆる接触者に関しては、10日間の健康監視、こういったものを保健所職員が担当するということになってございます。
さて、疑い例に当てはまらない例、いわゆる3兆候、3要件も満たさない例につきましては、原則としては一般医療機関で、一般の、通常の患者として治療を行っていただくということになりますが、さまざまな要件が考えられますので、そういう場合には、医療機関と保健所、あるいは都、国が協議をしながら、適切な医療を提供していくということになります。
こういったものが前提になりますけれども、まず、区民への周知ということが1点ございますが、これは、区報あるいはホームページ、それからケーブルテレビを通じまして、区民への周知には適時適切に情報提供をやるように心がけてございます。
それ以外に、いわゆる保健所予防課、あるいは保健福祉センター、都合区内では5カ所になりますが、いわゆる相談窓口を設置いたしまして、保健指導や情報提供を行っているところでございます。これまで約150件以上の相談件数がございました。
次に、5月26日に発生した事例を通してのお尋ねでございますけれども、私ども、5月26日に発生した事例については、あくまでも疑い例にも当たらないという判断がございまして、これは中野区の保健所だけではございませんで、都の健康局の感染症対策課とも協議した上での判断でございました。
ただ、こうした経過を踏まえまして、医療機関とのより一層の連携が必要ということもございまして、医師会等を通じまして、こういったSARSの疑い例、あるいはそういったものについての診療等の対応のルールを改めて確認をしたという、こういう経緯でございます。
先ほど申しました健康危機管理対策本部の中で、いわゆるSARS患者が万が一発生した場合にどういった対応をとるか、こういったものをより組織的にやる必要があるということでございまして、いわゆる円滑な初動対応を図るための班組織を編成してございます。
これは主に保健所職員を中心とした班組織編成ということになります。先ほど申し上げましたように、患者移送、あるいはSARSの確定診断のための検体搬送、それから消毒、疫学調査、こういったものを組織的に行っていくということになってございます。いわば万全の体制を今、中野区はとっているということで御理解いただければと思います。
○18番(はっとり幸子) 今回の条例づくりへの参加ということで、区長がお答えくださいましたけれども、区長の区民に対する責任感の強さというのはすごくよくわかるんですけれども、やはり条例にどういうものを盛り込むべきかという点では、区民の意見を聞かれておりませんし、その点での参加が私は必要だったんじゃないかということを言いたいんです。これまで新しい、この条例がちょっと違うという認識もあるのかもしれませんけれども、これまでの例えば区の男女平等基本条例、それから、環境基本条例におきましても、やはり大綱ですとか、あるいは盛り込むべき内容といったものをつくった上で区民の意見を聞き、そして、議会の中でも議論をし、条例をつくっているというような状況がありますし、そういう観点から、条例づくりへの区民参加がちょっと欠けていたんじゃないかということを私は言いたかったわけです。それはお答えは結構ですけれども。
それから、対策会議ということで、先ほど保健所長からお話がありました。班組織をつくって、搬送ということ、もし疑い例があった場合に、班組織をつくって、万全の体制を整えているというふうにお話がありましたけれども、実際に26日に私がマスコミ関係者から情報を受けたのが11時で、その時点で区長も、それから保健福祉部長も御存じなかったんですね。私もそれにはとても驚きまして、ただ、その後のやりとりでは、疑い例にも当たらない普通の病気だということだったんですけれども。
でも、中野区では初めての、医療機関からの要請によって、特別仕立ての救急車と防護服を着た救急隊員が、実際に新宿の医療機関に運んでいるというような事実があるわけですし、そうしたことがこの対策会議のトップにすぐに伝えられないということが、私はやはり、先ほどお話ししましたけれども、危機管理体制ということに問題がないのかなということをお尋ねしたかったわけです。
それからもう一つ、住基ネットの市民選択制についてなんですけれども、区長がおっしゃることはそのとおりです。ただ、先ほど私が区民への説明として不十分ではないかというふうに申し上げたのは、いわゆる市民選択制、横浜方式と言われて、今、全国から注目を浴びている一つの方式がありますけれども、ことし4月に横浜市は、住基ネットへの通知希望者261万人、これは申し出をしなかった市民も含めての261万人、そのデータ送信を始めているそうです。
そして、このことによって、6月9日から、住基ネットへは通知したくないと、非通知を希望している市民84万人分も含めて、市民全員の本人確認情報が住基ネットで取り扱われることになってしまっているということがあります。このシステムは、全員参加の枠組みは変わっていませんから、このようになるのだろうと思います。
詳細は省きますけれども、データ送信を開始することを伝えている横浜市のホームページを見ますと、全国及び県のサーバーにある本人確認情報に非通知の申し出をしなかった市民261万人分の更新データ、及び非通知を希望した市民84万人分の更新されていないというデータを送信すると説明をしています。
現段階までの横浜市の対応では、非通知を希望した市民約84万人に対して、市民選択制で保障したはずの自己情報コントロール権としてのプライバシーを侵害していることになると、プライバシーの問題に詳しい奥津茂樹さんなどが話しておられます。
これから選択制を始めようとするということで、6月4日に杉並区でもそういう発表がありましたけれども、杉並区でも同じような問題が生じてくる可能性を否定できないのではないかということで、私は、区長がおっしゃっていることだけではなくて、区民に対して問題点、なぜ選択制をとらないのかということを区民に対してわかりやすく説明していただきたいなということで、この間の簡単なコメントだけではなくということをお願いしたわけです。
以上についてお答えをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○区長(田中大輔) はっとり議員の再質問にお答えをいたします。
条例に盛り込むべき内容について、区民の皆さんからの意見を聞いていないという御指摘でありました。一般的に何かを創出していくというタイプの条例ではなくて、この事務の中でどういう安全性を担保していくかというようなことについての定めの条例ということであります。区民の皆さんがこの住基ネットの運用に関して求めていられること、本人確認情報がしっかりと守られていくべきであるということ、また、区民の方によっては選択制をしてほしいという方もいらっしゃるようでもありました。そうしたさまざまの区民の皆さんの要望は、私としては十分お聞きをしていると、把握をしているというつもりであります。そういう意味で、そういう御要望のうち、条例の中に反映するべき部分について、きちんと反映をしたという条例でありますので、そういう意味では、条例に盛り込むべき内容についても、区民の御意見は、私としては十分把握をしているつもりであるということであります。
それから、選択制について、今、御指摘のありました横浜市の問題点について、私は詳細には承知をしておりません。
私の立場としては、選択式と、選択制という考え方そのものが、住民基本台帳法、それから、住基ネットを定めた改正住基法の法律の趣旨から見て、とり得ない形になっていくということを申し上げています。
そうした意味での、私が申し上げているこの考え方について、区民の皆さんにもっとしっかりと御説明をし、理解をしていただくように努力をするべきであるという御意見について、確かにそのとおりであると思いますので、これからもよくお知らせをする、あるいは情報提供していくというようなことに努めていきたいというふうに思っております。
それから、せんだっての話題になりました、疑い例にもならない事例に当たって、発生をした時点で、あるいははっとり議員がお知りになった時点で、まだ私あるいは部長のところに連絡がなかったといったことでありますけれども、そういう意味では、疑い例にも到達していない、つまり、これは今でも通用しているわけですけれども、取り扱い、対応する方針、基準の中で対応するという意味では、疑い例に当てはまらない例の対応でありまして、その対応といたしまして、現場がきちんと判断をして対応した、そういう内容になっていると思いますので、その時点で私が知って、私の指示に基づいて現場が判断するというような内容ではなかったのではないかというふうに思っております。そういう意味では、事後に可及的速やかに私の方に報告もありましたので、私としては、現場の対応が決して間違っていたものだというふうには思っておりません。
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